昨年の10月からスタートした、いわき市内75校の測定が終了しました。
校舎外の敷地をホットスポットファインダーで隈なく歩き、測りもれがないかどうかを調べながら、子どもたちの環境を確かめました。
校庭の四角と中央部分の空間線量の測定と、中央部分の土壌の採取を行い測定をしました。
見つかったホットスポットについては、土壌の採取、測定を行いました。
その結果については教育委員会と各学校、原子力災害対策課に報告をします。
測定協力をして頂いている「いわき放射能市民測定室たらちね」さんのホームページにて、測定の結果を報告させて頂くよう、只今準備も進めています。
測定の中から見えたことは、たくさんありました。
先生方が、子どもたちの環境を気にしてくださって、「どうでしょうか」と、熱心に結果を尋ねて下さるお姿や、行政に対策を求めるということに対して「どうか、よろしくお願いします」とおっしゃって下さることは、とてもうれしいことでした。
淡々と測定を行ってきた日々は、原発事故前にはあり得なかったことでした。
子どもたちが過ごすところに、母親たちが線量計を持って登場するなどということは、おそらくあまりないことであると思います。
原発事故という事態が起こってしまったことを受けて、それは必要であるということを、いわき市が受け入れて下さったということは、他の自治体からも、メディアのみなさんからも驚かれることです。
汚染の度合いとはまた別の視線で今を見た時に、こうして学校や行政が市民と共に子どもを守るという姿勢を見ることができたということは
子どもたちに伝えることができる、誇らしいことであると思っています。
校長先生はじめ、対応してくださった先生方との、あたたかいやり取りは、私たちの胸に、大切に刻まれました。
いろんな思いが溶けていく瞬間がたくさんありました。
私たちが望んでいることは、現実から目を反らさずに向き合うこと
そして、具体的な対策を、見えてきた必要性の中からつかみ取っていくという柔軟な姿勢です。
市民の声、母親の声に耳を傾けて、共に歩むいわき市の取り組みは、素晴らしいことだと思います。
見えてきたことをどう対策に繋げるのか、今後も考えていきたいと思っています。
子どもたちの環境を整えることは、大人たちの役目です。
子どもたちにこれ以上のリスクを背負わせることがないように、追加被曝を防ぐために私たちができることを、これからも見つけていきたいと思っています。
ご協力を頂きました各学校の先生方に、心からのお礼を申し上げます。
ありがとうございました。